従来の箱型スピーカーは、いかに工夫しても箱内で発する乱反射による雑音が避けらず、それがいわゆる”スピーカー的な音”になってしまいます。コーン還流式とは、箱型キャビネットをやめて、スピーカーユニットに磁器製の小さな器を装着し、その器内への放出音波を乱反射のない清らかなままでコーンに還流させ、背後からもコーンの動きを督励支援する仕組みです。（この原理は特許も取得しましたが現在はフリーです）
それによって、高級オーディオの分野では考えられなかったような超小型ながら重低音を再生し、明瞭度・定位感・豊かな音場など最上級の音質が一般の製品の数分の一位以下の低価格で下記のように実現できました。

❶ サイズは箱型の数分の一以下。室内を占めず便利至極。
❷ ユニットの諸元を超える低音再生：還流器内から戻った音波がコーンの振動を背後からも督励支援して一体となって共振するので、空気もコーンの一部になり、その分コーンの口径が拡大したのと等価的な低音域まで分割振動の発生なく再生する。
❸ 高解像度：雑音がないので音像の輪郭が崩れない。聴き疲れもない。
❹ 精密な定位感：明瞭な音に加えて音源（口径）が小さく、還流器の曲面外形が音波の回りを良くすることなどから音離れに優れ、定位が極めて精密。”スピーカーの存在が消える”という感想が多いのもこのため。
❺ 自然な音場感（臨場感、空気感）：雑音が無いので演奏空間や楽器の残響などの微細な振動を再生してくれる。還流式の大きな特長。
❻ 還流器は本来”無色”：以上から還流器自体は本来無色であり、聴こえてくる音は音源の質・アンプの性能・スピーカーユニットの個性を色濃く反映している。よって、つないだ機材の素顔が表れる。
❼ ユニット逆向きのわけ：ユニットの磁石部を還流器内に向けて装着すると、その部分で既に音波の方向が乱れるので、それを防ぐためにコーンの正面を向けたもの。すると、再生音はユニットのフレームから出てくるものを聴くことになるが、広い空間に放出されるので劣化する心配は要らない。

【大型爆音スピーカー40年、Ｓさんのご感想】
何十年もこの世界の沼にはまっていますが、還流式ＳＰは既存のＳＰのモノサシでは量り切れるものではなく、「全く新しい音楽鑑賞用機材」であって、ダイレクトに音楽を届ける感覚と豊かな音場感は聴いてみなければ解らないという一言に尽きます。

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